2004/07/25
 逃げ場のないところ(ON THE ROOF)
 
   
 屋根屋にとって最悪な季節の到来である。 親方!!! 「今ごろ、屋根の上では目玉焼きができる?」「できる できる!!」「あじいよ! 暑い!」と言う言葉が返ってくる。

  よほどの条件が重ならない限り、日陰のない太陽の下での仕事である。
気象庁発表、「本日の気温は39.5℃です。」と言われても、実際屋根の上は80℃近い気温である。気象庁のデーターは芝生の上1000oの高さに設置された百葉箱の中におかれた温度計にて計測されているので、実際の生活環境や現場作業と全
く気温条件が違ってくる。

  都内コンクリートジャングルのアスファルト舗装の上もかなり高温である。素足では歩行する事ができない暑さだ。
以前このコーナーに紹介しておりますが、各職長は部下の体調に気を使いながら作業をする。このような高温多湿の状況で、熱中症にならないように屋根作業するには職人さんの健康注意を怠らないことが大事である。真水ではなくて、塩水や味噌水などを飲んで作業を行う職人さんもおりますが、健康飲料水がやはり効果がある。

 太陽と金属屋根からの照り返しを受けて、日焼けした顔にヘルメットの顎ヒモあとがつくほど逃げ場のない凄い日照りである。大きなパラソルの下で作業できれば能率も向上するのだが。

 このような高気温状況において、屋根・壁面に降り注いだ太陽熱をそのまま屋内に伝えてしまう、外断熱構法にて屋根・壁を覆うことにより外気を遮断、屋内の生活環境を良くすることが省エネルギーにつながります。
 
  2004/07/19
 屋根のフライパン(サニーサイド・アップ)
 
   
 灼熱の太陽が輝く夏・夏・夏・・・・・・・。

  最近、屋根の外断熱工法による改修の依頼が集中している。漁業市場のスレート葺屋根や、飲料水メーカー工場折板葺、体育館の瓦棒葺など、屋内環境改善策のために採用されている。
さんさんと降り注ぐ太陽熱が屋根材を熱して、その熱を遮断することなく建物内部に伝えてしまう。

  色々な屋根改修工法があり、各社それぞれの特徴を抱えてPRに奔走している。しかし、各社ともただ金属屋根材をただ既存の屋根に被せるだけの施工方法である。
  メッキ技術の向上によって耐候性・耐久性の優れた鋼板が開発されて、屋根の外観を変えることは可能になった。
夏場の鋼板(金属)屋根はサニーサイドアップ(目玉焼き)が作れるほどに80度近くまで温度が上がります。しかし、ほとんどは輻射熱に対する処理をせずにただ被せるだけのため、躯耐保護・屋内環境の改善はまったく行えない。

  私共の 『ジンクロン』外断熱屋根工法 は屋根の耐候性・耐食性・耐久性を向上させるばかりでなく、屋内環境の改善と躯体保護を同時に行える屋根工法です。建物の寿命をさらに延ばせます。

  『フライパンで目玉焼きを作る。だれでも簡単にできると思っても、火加減・油の量・スパイス・玉子の割るタイミングなどシンプルなところにプロフェッショナル的要素が入っている。』

屋根の寿命を伸ばすのも、ただシンプルに被せるだけでなく少し手を加えて味のある屋根創りをしたい。
 
  2004/07/01
 手術承諾書
 
   
 高齢の母が心臓の手術をすることになった。
その前に心臓の模型と人体の血液循環について説明を受け、担当医からの説明の後、同じ説明を部長医から再度聞かされた。
 「はい、解かりました宜しくお願いします。」と答えると「そんなに簡単に承諾してイイのか?」と聞き返されました。「転院する前の病院において、もう手術をしないと入退院の繰り返しになるから手術を勧められましたので。」と答えました。

 「カルテによると15年前から心臓を患っているのに、なぜ家族の方がもっと早く手術を勧めなかったのか?」と質問が返されました。「本人は具合が悪くなると病院にいって治療を受ける。時折入院をしたりするが数日で回復する。」「そんなに重病とはおもってなかった」と答える。「・・・・・・・」と医者は無言で渋い顔をしている。「手術は95%成功する。」「しかし、その後回復が高齢なので他の病気と併発したら保証できない。」と話しはじめた

 「体力的に高齢で無理だったら、今からテレビでコマーシャルしている『救心』でも呑んでなおりませんか?」と冗談半分に言ってみた。しかめ面をして「・・・・・・・・。」
ひとつも表情を崩さない。
 「他に具合の悪いところはなかったですか?母は腎臓が悪いと言っていましたが」と質問すると「心臓だけで他は異常ない」としかめ面をして回答された。
 「母は心臓を間違えて『し』に『¨』を付けて『じ』腎臓と思ったのでは?」と冗談で答えた。
「・・・・・・・・」無言で表情ひとつ変えない
人の生命の問題を話ししているのにふしだらと思うが、なかなか話しが前に進まないので、少し冗談を交えてこのようなやり取りをしてしまった。
 数枚の書類にサイン捺印して手術は無事成功しました。