高齢の母が心臓の手術をすることになった。
その前に心臓の模型と人体の血液循環について説明を受け、担当医からの説明の後、同じ説明を部長医から再度聞かされた。
「はい、解かりました宜しくお願いします。」と答えると「そんなに簡単に承諾してイイのか?」と聞き返されました。「転院する前の病院において、もう手術をしないと入退院の繰り返しになるから手術を勧められましたので。」と答えました。
「カルテによると15年前から心臓を患っているのに、なぜ家族の方がもっと早く手術を勧めなかったのか?」と質問が返されました。「本人は具合が悪くなると病院にいって治療を受ける。時折入院をしたりするが数日で回復する。」「そんなに重病とはおもってなかった」と答える。「・・・・・・・」と医者は無言で渋い顔をしている。「手術は95%成功する。」「しかし、その後回復が高齢なので他の病気と併発したら保証できない。」と話しはじめた
「体力的に高齢で無理だったら、今からテレビでコマーシャルしている『救心』でも呑んでなおりませんか?」と冗談半分に言ってみた。しかめ面をして「・・・・・・・・。」
ひとつも表情を崩さない。
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